絶景リゾートとして有名なサントリーニ島ですが、実はワインの島としても有名なんです。いくつかワイナリーがある中、滞在していたイアからアクセスしやすい、こちらのワイナリーにお伺いしました。ペアリングをいただいたのですが、正直言うと前日の高級レストランより食事のレベルは高かったと思う。
Domaine SIGALASとは
サントリーニ島・イアにあるワイナリーです。
- 今回はワイナリーツアー&ペアリングを申込
- ツアー&食事&ワイン込みで1名€80
コスパも素晴らしく、この旅のハイライトと言って良いくらい、素晴らしい体験ができました。公式HPから予約できます。
Domaine SIGALAS ワイナリーツアー
門をくぐってから、会場までのアプローチも素敵すぎる。こんなところが職場なら、労働環境におけるストレスも溜まらなそう。
スタッフの前にネコが迎えてくれました。かわ・・・!
テラス席にご案内いただき、駆けつけ一杯的な感じで泡をいただきました。クシノマヴロを使ったスパークリングだそう。SIGALAS産ではないようですが、もちろんギリシャ産。酸味がソフトでスイスイです。
一息ついたところで、ワイン畑ツアー。サントリーニ島のワイン畑って、世界で唯一の方法と言われるくらい、珍しいんです。普通のぶどう畑って、横一列にズラーっと並んでいるでしょ。しかしここでは、円状の畑がポツポツ点在するのです。
ひとつずつの円の中には、こんな感じでブドウが成っています。強い日差しや風から守られるんだって。灌漑はしないで、湿気のみで育つらしい。
一通り説明を受けて、質疑応答を終えた後は、ペアリングの開始です。最初はこちら、Sigarasのアシルティコ。この島で提供される白はほぼアシルティコと思って良い。
合わせる料理はこちら、イモ・にんじん・きゅうりのサラダ。超シンプルなのですが、ワインのミネラル感と野菜の生感がめちゃくちゃ合う。
続いても同ドメーヌのアシルティコ。この島ではたっぷりいただけるアシルティコですが、生産量・輸出量を絞ってるため、日本では滅多に見かけない。Odeのグラスワインリストで見かけたくらいかも。
1杯目よりもさらにドライ。同じドメーヌ・同じ品種のワインの違いを楽しめるなんて、なんて楽しい経験なんでしょう。合わせる料理はスパイスの効いたブリマリネ。ワインを飲むとスパイスが際立って、長く残る。なんて素敵なペアリング!
続いてはこちら。もちろん品種はアシルティコ。こちらは樽熟させてるらしい。ワインの説明・お料理の説明・なぜこの料理にこのワインを合わせるのかということをきちんと説明してくれるので、一層美味しい。
お兄さんが「どう?」と毎回聞いてくれるのですが、「ミネラル感が凝縮されていて素晴らしい。コクと酸味のバランスもとても良い。バニラ香も良い」という感想を英語で述べられず(日本語で瞬時に表現するのも難しいけれど)、もどかしく&悔しすぎて涙が出た。帰国後すぐにオンライン英会話を再開しました。
うぐっうぐっ、と美味しさと悔しさでカオスな感情で食事をしていると、足元にフワッとした感触。頭だけじゃなくついに身体までイカれちまったと思い足元を見下ろすと、「大丈夫か?」とネコがこちらを見上げてくれてた。なんて尊い…!
気を取り直して、最後は赤!マヴロトラガノという品種。全く聞き取れず、何度も聞き返すと「マヴロ=黒」「トラガノ=クリスピー」だよと教えてくれました。後日調べてみると、(日本では)1.2万円で販売されてる高級品でした。流通量が少ないんだと思う。
色味はこんな。ブラインドで出されたら、ネッビオーロと答えるかも。ローヌとか左岸とか飲むと顔をしかめるたーちゃんも、美味しい〜♡と飲んでいました。
ちなみにメインもハイレベル。。牛肉の赤ワイン煮込み。ほろほろと崩れ、口に旨みが広がります。この日、私たちのほかにツアーに参加していたのは、子連れのファミリー1組のみ。会話に耳を傾けると、なんとアルザスからとのこと!相当にいろんなワインを飲んでいるらしく、羨ましい限りです。
日差しが照ってきて、私の帽子を被るたーちゃん。エレガンスなハット、オジさんが被ると農家の人になるのマジで不思議でウケる。
最後はこちら!ヴィンサント!ツアー中、「ヴィンサントって飲んだことない、飲んでみたい」と言うと「この後出すよ!」と言ってくれていたのです。たぶん、人生初めて飲みます。
トロンとした「Vin Sant(=聖なるワイン)」は、サントリーニ発祥らしい。トロンとした、エレガントな香りを放つ液体。アプリコットのジャムを煮詰めて、その上澄みをすくったみたいです。たーちゃんはデザートワインを初めて飲むらしく、「エーッ?これワインなの?美味しい〜」とニコニコしててチャーミングでした。
最後は梨のパイとシャーベット。上品な美味しさ。なんて幸福なランチなのでしょう。ここまで美味しく高い満足感であり、昨日のディナーの1/3の価格…。
「1.5時間のツアー」と書かれていたので、2時間を見込んで送迎のお願いをしていたのですが、この時点ですでに時間を超過。バタバタと食べて出ることになったのが本当に申し訳ない。
パーっと食べて、最後にワインを3本購入して、帰宅です。バスに乗り込んだ瞬間に、チップ制度のことを思い出し、渡せばよかった…と再び落ち込む。また来るから、ぜひその時に。
Domaine SIGALAS まとめ
最高の体験でした。絶対に再訪したいし、サントリーニ島に行く人にはぜひ行ってほしい。ワインに詳しくなくても、美味しいものが好きであれば絶大な満足感を得られます。公式HPから予約できます。
それから、小さな子2人を連れたファミリーがとても幸福そうだったのも印象的。「子供産んだらワイン畑とか来れなくなる」と思ってたのですが、全然そんなことないですね。
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