ルクソール旅行記。カルナック神殿・ルクソール神殿・王家の谷

エジプト

遺跡にそんなに関心がある方ではありませんが、それでもルクソールの遺跡たちは一度は見てみたいと思ってたものでした。世界史の教科書の最初の5ページくらいに載ってるものを、そのままの形で今見れるってすごいです。というわけで、カイロから1泊2日でサクッと観光してきました。

ルクソール旅行記|カイロ空港→ルクソール空港

朝5時半のフライトにてカイロへ飛びます。眠気よりも何よりも、お腹を壊している真っ最中。「フライト中うんこ漏らしたらどうしよう」と不安な気持ちを抱えたまま乗り込みます。結果、意外と大丈夫でした。精神力でなんとかなるもんですね。

1時間ちょっとのフライトでルクソールへ。ガイドさんと合流、そして周りに男が2人。私たちの荷物を車まで持ってくれて、ドライバーさんかしら?と思いきや全然違ってただの荷物運び屋さん。車に到着するなりチップを要求!「10ドル!」と。渋々1ドルずつ渡すと「少ない!5ドルくれ!!」。もう、うんざり。おまえ10mも歩いてねえだろ。

ガイドさんも助けてくれるなんて全くなく、必死に目を逸らしてて早々に不信感が募ります。綺麗で涼しい車に乗り込み、なんとか体調と機嫌を取り戻す。

ルクソール旅行記|カルナック神殿

最初に向かったのはカルナック神殿。ルクソールはナイル川を挟んでウエストバンク、イーストバンクと分かれています。今回のツアーはイーストバンク、東側からスタート。ガイドさんはエジプト史を専攻していたらしく、イキイキと歴史を語ってくれました。

古代エジプトでは、西側は「死者の世界」、東側は「生きてる人の世界」だったんだって。王家の谷、ツタンカーメンなど墓系遺跡は全部西側にあります。

もうすでに、何もかもがデカい!今で言う神社みたいな場所かと思いきや、「神殿として作られたけど、みんなで集まって会議したりお喋りしたりする場所だったんだよ」とのこと。公民館的な場所だったのかもしれません。「奥のエリアは金持ちと偉い人しか入れないようになってた」とか。

この大きさの像がどこどこ建ってます。「ここに立つと、ファンキーな髪の人が撮れるよ」とのこと。ガイドさん的、お決まり写真スポットらしいです。腹痛でグッタリしつつ、気力で写真に収まる。

ルクソールといえば!な景色。ヒエログリフの描かれたぶっとい柱が100本以上建ってます。5F建ビルくらいの高さ。ガイドさんはヒエログリフも読めるらしい。「名前は?」と聞かれて「ユカ」と答えると、「ヒエログリフでは【切る、鳥、飲む、鳥】だね」みたいなことを教えてくれました。

たーちゃんはなんて言われてたっけな〜、と思い調べてみると、なんとこんな便利なサイトがありました。名前打てばヒエログリフに変えてくれる!すごい。

ヒエログリフに変換します
ヒエログリフに変換します

どの遺跡にもシュッとした顔のネコちゃんたちがおりました。アラブの国は本当に猫が多くて歩いてるだけで嬉しくなっちゃう。

「7回まわったらいいことがある」らしいオブジェ。幸せになれる、だったか願いが叶う、だったか忘れちゃった。まんまとグルグル回ってきました。それはそれは不思議な光景で、スマホ構えて動画撮ってる人もチラホラいた。俯瞰するより参加する方が絶対に楽しいのに!

冒頭にも書きましたが、私はあんまり遺跡に興奮するタイプではない。というか楽しみ方がわからない。歴史を知らないから、とかじゃない。この日のために世界史の振り返りもしてきたもん。だけどイマイチ入り込めない。

ブータンに一緒に行った人が、世界遺産がとにかく好きだと言っていて、「なんで?楽しみ方を教えてくれ」と尋ねたことがある。

彼は「うーん、こう、遺跡に手を当てると、タイムスリップするというか…。何千年前に生きてた人と僕が今、同じ石を触ってると考えるとすごく感動する。そしてその時代を想像するんです。マジで楽しい」と言っていた。本当にうっとりした表情で言っていて、なるほどな、と思った。イマイチ楽しみきれないのは、想像力の欠如が問題なのかもしれない。

ルクソール旅行記|ルクソール神殿

続いて向かったのはルクソール神殿。柱は本来2本あって、右側の1本はパリのコンゴルド広場にあるとのこと。ヒエログリフを最初に解読した人がフランス人で、お礼に(?)寄贈したとのこと。そんなことしなくていいのに、ここに2本揃ってるからこそ綺麗なのに、と思います。

これはエジプトが「寄贈」したから別の話かもしれないけれど、最近、先進国が強奪しまくってた遺産を返却しましょう、みたいな動きが出ているよね。とっても賛成。

ルクソール旅行記|お土産やさん

腹痛と灼熱の中の観光でヘロヘロになっている私を見たガイドさんが「どっかで休憩する?友達がお茶とスナックを振る舞うよ」との提案。怪しいなと思いつつ、断る権利もなさそうなので大人しく連れてかれました。すると「うえるか〜む!」の声とともに始まる陽気な歌!合いの手!手拍子!やべえ!お土産やさんだ!絶対に買うまで出れないやつだ!と直感する。

歌に合わせていかにこの石が良い石か、いかに頑丈かをペラペラ教えてくれます。抑揚のついたセールストークをハイテンションで、死んだ目でまくし立てる。生活、大変なんやなと思った。

さて誘われるままお土産ショップへ。うんざり。すでに帰りたい。その意を伝えようとガイドさんを見るも、真っ直ぐ虚無を見つめて決して目を合わせてくれない!なんやこいつ!「お茶出すから、ちょっと適当に商品みてて」と店主に声をかけられ、仕方なく入店。

私はあまりの腹痛に即座に椅子に座ります。しばらくすると、約束通りスナック(というかご飯)を振舞ってくれました。かなり美味しい!そしてお腹痛そうな私を見かねてトイレにも案内してくれた。結果、お店に滞在中、綺麗でトイレットペーパー使い放題のトイレを3回も使わせてくれた。不貞腐れてごめん、まじ感謝です。

もうこれは何か買わなきゃ店から出れない、と観念してたーちゃんがお母さんにお土産購入。キラキラしてなかなかカワイイ。ライトを当てると透けます。他のお店で同じものが売られているのも一度も見なかったし、結果として良い買い物だったのではないでしょうか。

なお、お値段は最初の言い値から1/4くらいに下がりました。値下げ交渉必須です。

ルクソール旅行記|王家の谷

体力もやや回復して、次に向かうのは王家の谷。各遺跡の前には、どこもこんな感じのお土産屋さんが連なってます。ここでは店主VS客でケンカしている人しか見なかった。「いらないっつってんだろ。ファッキュー!」。人様の墓場で発する言葉ではないよな、って感じの怒号が飛び交ってました。まあ、気持ちはわかる。

入場後は、墓のあるエリアまでゴルフカートで移動します。グランドキャニオンみたいな広大な土地を延々走る。

到着。何が何だかわからないでしょ。この広ーい敷地内に、いくつもの王のお墓があるんです。有名なツタンカーメンのお墓などは追加料金が必要となります。体力の限界を感じ、今回は訪れず。たーちゃんは行きたそうにしていたけれど。ごめん。

墓の写真あんまとるのもアレかなー、と思ったのであまりない。こんな感じのトンネルみたいなお部屋でした。

旅行前、エジプトでツアーガイドをしていたという人のブログを読んでいたのですが、この辺りのお墓では「前世でお仕えしていた時のことを思い出して」号泣する観光客がチラホラいるらしい。このときは見かけませんでしたが、なんとも興味深い。というかこの方のブログがめちゃめちゃ面白い!

前世から続くファラオとの大恋愛 (番外編)|ローロー(白川雅)
前: エジプトでは不思議な出来事といおうか、不思議な人々は大勢いた。観光ガイドを始め、様々な遺跡に訪れるようになってから、非常にそれは感じた。 ちょいちょい出くわしたのが、例えばルクソールの王家の谷にある、ラムセス6世、ラムセス9世等の墓の前でオイオイ泣いている外国人(みんな白人)観光客たち! (墓イ...

エジプトのハードで生々しく不思議な体験が綴られていて、一気に読んじゃった。エジプト旅行に行く前に読んでみるのをおすすめします。

ルクソール旅行記|ハトシェプスト女王葬祭殿

続いて向かったのは「ハトシェプスト女王葬祭殿」。私は疲労と腹痛のあまり、ここで写真を撮ったあとはカフェでゆっくりしてました。たーちゃんが単独観光。

ここのお墓の主であるハトシェプストという人、女性ですが人前に出るときはずっと男装してたらしい。当時エジプトのファラオ(王)は男性じゃなきゃダメで、市民に舐められないように(?)つけひげまでしてたとのこと。

しかし、これがお墓ってすごいよなー。ガイドさんに「今もエジプト人はお墓を大事にしてるの?お金かけてる?」と聞いてみる。「全然!今は無料で適当に埋める!もちろん金持ちはちゃんとしたいいお墓を買うみたいだけれど」とのことでした。当然だけど、古代エジプトとイスラム教の今のエジプト人は違う人たちみたい。

ルクソール旅行記|ランチ

もう体力の限界を迎えている私。ヘトヘトで車に乗り、「なんでも良いから早く休みたい」とリクエスト。というわけでかなり巻いてランチとなりました。ご飯食べたらこのツアーは終了です。

「ツアーで立ち寄るご飯屋さんだから、期待しないどこ」なんて思ってたのに、ナイル川ビューの綺麗なお席!最高じゃないですか。

ご飯はなんとコース形式。まずは胡椒の効きすぎたスープ。しょっぱいけれど、体調悪い時ってこういうもの食べたくなる!って味。

それからよくわからんパイ。エッグフライとか言ってたかしら?

ゴリゴリの生野菜サラダ!お腹壊しそう、と思うも「アッもう壊れてるんだった!」と開き直り。バクバク食べました。禁忌が何もない。

窯焼き?チキン。柔らかくって超美味しかった。焼きたてジューシーみたいな状態で提供してくれてニッコリです。

パンのほか、お米もあります。ホロホロしてて、日本の米ともタイ米とも違うような。塩気があって美味しい、けれどさすがに食べきれず。

たーちゃんのメインはこちら。ビーフシチューでしょうか。なんかトマトスープみたいなのに、ゴロゴロやわらかな牛肉が放り込まれてます。ちょっといただきましたがこれも絶品。日本の店で出されても違和感ない気がします。

最後にはデザートまで!鶏卵素麺を揚げたやつって感じ。ちょっとウッとなるほどのコッテリした甘さまでそっくりです。おいし〜い。

お腹いっぱいになり、ホテルへ送ってもらいました。ルクソールは見るべきものがあちこちに点在しているので、ツアー利用がベストと思います。TripAdvisorでいくつも1Dayツアーが出てくると思います。私たちが利用したのはこれ。2名で1.8万円とかでした。

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