Canvas(バンコク)/アートと合わせる映えミシュラン

バンコクグルメ

2023年元旦ディナーは、タイのミシュランの中でも一番気になっていたこちらのお店。アートと合わせる映え料理、少量多皿、地産地消と好きな要素がてんこ盛り。内観もなんかフロリレージュっぽいし!ということで2ヶ月前に予約を入れてワクワク訪問。

Canvas(バンコク)とは

バンコクのミシュラン一つ星レストランです。

  • ミシュラン タイ 一つ星(2023年)
  • Google評価4.3(2023年1月)
  • トンロー駅から徒歩8分、全30席くらい
  • 今回はディナーで訪問
  • 22 course(6,000THB) + ワインペアリング(3,000THB)をオーダー

価格にはそれぞれサービス料10%とVAT7%が追加されます。というわけで総額8万円超と、東京の一流店みたいな値段になりました。

Canvas(バンコク)で食べたもの

18時半、予約ぴったりにお店に到着。カウンター席とテーブル席があります。今日は空いてて、好きなところ選ばせてくれました。もちろん調理が丸見えなカウンターを指定です。

最初のワイン 「Pitt Nat Blanc 2021」。オーストリアのいろいろブレンドワイン。ガツンとパイン、しかし微発砲。珍しい気がする。

ちょ〜ありがたいことに、ペアリングは提供されるワインの詳細および合わせる料理を記載してくれてます。飲むペースも調整できて最高!!

1皿目「Spiced ice」。トマトや白身魚のマリネにタイっぽい赤い粉末スパイスがかけられてます。唐辛子でしょうか。
このレストランの最大の特徴は、絵画に合わせたお料理が提供されること。こんな風に紙芝居的なアートがメニューとして置かれます。なお絵画もシェフによるものだそう。

2皿目「a few shrimp with a lot of flavors」。インスタでめっちゃ見た。まるでパレットな見た目です。

ズームしてみるとこんな。小エビがたくさん、その周りにスパイス・ソースがが散らされてます。

「真ん中に集めて1口で食べてね」と指示されました。仰せのままに。目を瞑って食べても「えび!」と即答できるくらいにはエビの主張がありました。調味料が多すぎてまとまりがあんまりないような。

3皿目「cool, fresh, warm」。お魚の上にドライトマトが乗っています。トップには1皿目と同じ乾燥唐辛子のパウダー。日本人だからか、「辛っ!」と感じる。1〜3皿目まで、見た目は大きく違うものの、おおむね全てこの唐辛子味でした。うーん。

4皿目「caviar & maillard」。この日1番美味しかったお皿です。白いお魚、その上にメレンゲっぽいふわふわムース、さらにタイ産のキャビアが乗せられます。甘さと塩気がバランスしてる。食べ慣れた日本の高級料理的な味わい。

5皿目「whole duck in a bite」。パリパリの春巻きの皮みたいなのに、ハーブや米などタイ料理を代表する素材が乗せられます。

「サンドイッチみたいにして食べてね」とのこと。こんな感じでいただきます。うん、これも乾燥唐辛子味。主張が強すぎるから、これを使うと全部この味になるんだと思う。私たちは「似たような味が続くなあ」と感じたのですが、もし外国人が高級和食を食べたら「またDashi風味?似たような味が続くなあ」と感じるのでしょうか。

ワイン。「Pazo de Senorans」。スペイン・アルバリーニョ。タイ料理にワイン合わせるのって、本当に難しいと思います。

6皿目「bread & butter」。メニュー名から想像するのは、味気ないフランスパンとバターのカタマリですよね。ところがこれはきちんとお料理。お米から作ったパンに、ホイップ&刻みバターが乗せられます。なんでか知らないけどベリーっぽい甘さがある。イチゴソースかけたチーズケーキ的な構成の味わい。美味しい!

7皿目「lift of the sea」。タイの白身魚に3色のソースです。赤はチリ、緑はパセリ、黄はマンゴーだったかな?美しいけれど、振り返って写真を見ても味を思い出せない。そんな感じの料理が多かったかも。

プイィシュルロワール。シャスラ。勉強したけど飲む機会って全然なかった。甘いフルーツの香りですが、すっきり辛口。

8皿目「shell of eggs」。パイ生地にタイ米が盛られ、さらにグレープフルーツのジュレが乗せられます。シェフいわく「田舎のタイ料理の味わい」だそう。

9皿目「black & squid」。全然料理がわからないでしょ。これ、写真じゃなくて実物も全然料理がわからないです。ブラックホール。生っぽいイカが主体で、イカ墨とクリスピーが混ざってます。

高級料理店じゃなかったら、口にするのを躊躇う見た目や。味は不思議とトムヤム的な酸味強めな感じでした。口の周りが泥棒みたいに真っ黒に。

10皿目「rainbow & earth」。ピーナツミルクの泡の中にはエビといくらが隠されてます。その周りは大根。こっちの方がイカっぽいような。箸休め的、優しいお料理。

「Domaine Bott Geyl」。アルザス・ゲヴュルツトラミネール。超華やか、ここは南国だじょ〜アハハ〜と心の山田くんが踊り出す。このグラスに注がれる意味がわかる。

11皿目「prawn waffle」。22品のコースのため、やっと真ん中!シーシャ台みたいなお皿で登場。

薄ーいワッフルに、茹でたエビが乗せられてます。全体的にエビの使用が多めですね。上にかかってるのはマンゴーソース。おやつに食べたい1品です。

12皿目「bounty」。50種類の野菜とスパイスを使っています、とのこと。料理を提供してくれる人は、シェフもしくはタイ人スタッフです。シェフはテキサス出身とのことで、すんごく英語が聞き取りやすい。一方タイ人スタッフの英語は人によって難しいこともある。というわけで、これはタイ人スタッフが出してくれたやつ。何味だったか写真見てもまったく思い出せません。

ドイツ・トロリンガー。「聞いたことあるけど飲んだことない」てワインが続々出てきて超楽しい。チェリー系、軽やかです。どっしり赤が苦手なたーちゃん、「これならたーちゃん(一人称)でも飲める!」とニコニコしてました。

13皿目「pigeon #1 bkk bqq」。鳩レッグ。7日漬けたと言ってたような。名前の通り、濃〜いバーベキューソース味。丸いのはベリー系のソースを固めたもの。お肉はかなり硬めに感じました。

14皿目「pigeon #2 crimson & rose」。美しい!まるでピジョンの羽のよう。お肉の周りはりんごが3つ、皮にはシナモンがかかっています。ソースもフルーツ系でした。このお皿作ってるの鑑賞してたんですが、パレットにソースを取って絵の具用の筆でソースを描いてました。Canvasって名前以外ありえないようなお店。

15皿目「pineapple distortion」。名前がイケてる。真っ黒ですがパイナップルです。「炊飯器で1ヶ月放置した」って言ってたと思うのですが、それって腐ってるのでは。英語を間違って聞いちゃった?それともドライフルーツになるのかしら?とにかく食感・味ともに乾いたパイナップルでした。なんて貧弱な感想!

オーストリア・ブラウフレンキッシュ。どしんと重いカシスの香り。しかし味は割と酸味が強く感じる。繰り返しになりますが、教科書で暗記したやつを次々出してくれる。世界史で覚えた世界遺産に、実際に訪れた時のような感動です。

16皿目「maize & lamb」。真ん中のは半液体になったコーンです。周りのお花も輪切りにしたヤングコーン。マンゴーぽいソースとコーンのシャキッと感がとっても合う。しかし肝心のラムはやや臭みが残るような。

次のお肉に合わせて好きなナイフを選ばせてくれます。中世の武器みたいでかっけえ!と思ったこちらをチョイス。

スペインのグルナッシュやテンプラリーニョのブレンド。エチケット撮り忘れ。輸入税につき、ワインが馬鹿みたいに高いタイにおいて、こんだけ飲ませてくれて3,000バーツはまぁ払っても良い気がします。

17皿目「wagyu, scent of the forest」。右手の和牛がメインで、そのほかはソースです。確か時計回りにガーリック、ポテト、セロリ、塩、赤ワイン、ほうれん草。真ん中は忘れた。このお皿以外のお肉は、かなりのウェルダンな感じでしたが、これは柔らかミディアムレア。めっちゃ美味しい。ガーリックが一番美味しかった、というか食べ慣れた味がした。

オーストリアのデザートワイン。蜂蜜みたいなとろりんワインというよりは、桃とかパインとかフツーの白ワインに近い味。

18皿目「cloudy sunshine」。レモンパウダーのかかったわたあめですね。それ以上でも以下でもない。久しぶりに食べたな。

19皿目「pink & orange」。ベリーのメレンゲ重ね。チョコレートっぽいソースで糊付けされていたような。かわいい。

「カタルーニャの酒精強化ワイン&ジンジャービール」。お店でブレンドしてるのかしら?確かにフォーティファイドワインにしては喉にカッとくる感じはなく、スルスル〜っと飲めました。

20皿目「wild cake」。シェフ、ご乱心か?と思うようなパンクなお皿。ベリーのパウダーにチョコレートソース。右下のスポンジにつけて食べるのですが、なんちゅーかアメリカ人の料理って感じ。これでカロリー摂りたくない。

21皿目「dated dates」。これなんだか忘れちゃった。溶けかけのチョコレートのようなものだったような。デザートで失速した印象が強い。前行ったバンコクのミシュランフレンチでも思ったけれど、日本のレストランのデザートってどこも繊細で美味しいんだなぁ。

22皿目、ラストです。「milk in the monsoon」。コンデンスミルクにマダガスカルのチョコを練り込んだらしい。作りかけの材料みたい。

タイの素材をいろんな方法で調理してますよ、ということでした。映画のエンディングロードみたいでカッコいい。

Canvas(バンコク)まとめ

面白い体験でした。映えるし楽しい。知っておくべきは、素材はもちろん、味付けの方向性もめっちゃタイ料理ということですね。辛い料理がけっこう出てくる。なんとなく、フレンチ系フュージョンだと思ってたのでギャップがあった。
美味しかったけれど、「これめっっっちゃ美味しい!」的お皿はあんまりなかったかもしれない。1回体験すればいいかなーといったところ。でも1回は行ってみても良いと思います、そんな感じのお店でした。

Canvas(バンコク)店舗情報

店名 Canvas
営業時間 18:00〜21:30
定休日 月曜日
予約方法 公式HPから
※1人3000THBのデポジットが必要

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