タイのミシュランの中でも一番気になっていたこちらのお店。サイト見て「絶対好きなレストランやん」ってわかったんだもん(フロリレージュとめっちゃ似てる。同じ制作会社なんかな)。たーちゃんの御生誕記念日に、満を持して伺いました。
Sühring(ズーリング)とは
タイ・バンコクのドイツ料理屋さんです。
- 2023年ミシュラン二つ星
- 今回はディナーで訪問
- コース(7,500THB)+ワインペアリング(4,500THB)をオーダー
ランチもやってますが、ランチコースというものはなく、7,500バーツのコース一択です。サントリーニ島で行ったミシュランもどきレストラン以来ぐらいの高額レストラン。満足度は段違いでこっちの方が高かったけど。
Sühring(ズーリング)で食べたもの
夜の部は17:30〜と20:30〜の2回転制。私たちは17:30の回で予約しました。案内されたのはこちら、ビニールハウスみたいな大自然に囲まれたスケルトン部屋。いいトマトが育ちそう。最後に教えてもらったけれど、ここのほか店内・2F・3Fとお部屋があるそう。
コースは思い切ってワインペアリング7グラスをオーダー。少量多皿フレンチが好きで1皿1杯がスタンダードになってしまっている。だから4杯だと手持ち無沙汰になりそうなんだもん。1杯目はペアリングに含まれていなかったような。シャンパンかドイツのスパークリングを選択できて、後者を選ぶ。濃い!
最初はこちら。薄ーくカットされたマッシュルームのタルト。中身はお肉とシャキシャキ系のお野菜。味に主張が全くない。が、その分スパークリングがよく進む。
いただきつつ、そんで本日の内容を予習します。食材と内容を淡々と記載している感じがドイツっぽい?日本のイノベーティブで流行ってる「うみ」「大地」「分かち合う」みたいなゆるふわメニューって、外国人ゲストにはそのまま英語翻訳したものが渡されているんだろうか。なんのこっちゃ、ですよね。
アペタイザーは4種類。1つ目から嬉しくなっちゃうキャビアの量!ハムには生焼けのハンバーグみたいなのが入ってて、底には甘〜いカリカリサブレが敷かれてます。塩×甘、間違えなく旨いでしょ。
こちらはさっくりタルト生地に塩味強めな生ハムが乗っけられます。生地がホカホカ、全てのお料理が温かくあるべきものは温かく、冷たい方が美味しいのはキリッと冷えて登場したのが良かった。高い店でもパン冷たいこと、割とふつーにあるもんね。
続いては真っ黒タルト。ピンセットでチョイチョイやってる姿が想像できる。緑のはマヨネーズと何かのピューレって言ってた(聞き取れなかった)。全面的にマヨネーズ、というか卵味。
最後はこちら。なんて端正な断面でしょう。鯖と卵、レモンのタルト。酸味強めで食欲引き立つ。4皿で甘い、しょっぱい、酸っぱいと全然別のベクトルの味を楽しめます。ちなみに食べる順番も指定してくれました。
続いてこちら。トランプみたいなエチケットがかわいい、ドイツのリースリング。リースリングにしてはしっかり目のような。ナッツとか、南国のフルーツみたいな味と香り。
やっと一皿目。「ホタテとキャビア」。ミルクのソースとオリーブオイルをその場でかけてくれます。
さらに恭しく貝殻みたいな容器を見せられ、パカッとすると大量キャビア!わーお、です。これもスプーンにたっぷり乗っけて、その場でコネコネ成形してくれる。
じゃん。異次元の美味しさ。本日1番のお皿だったかもしれません。ホタテとリンゴのスライス、その上にどっぷりキャビア。りんごの甘さと、ホタテの甘さ、コッテリミルクソースの甘さ、全部違うベクトルですが調和してる。最高です。
続いて赤。シュペートブルグンダー、つまりピノノワールです。すうっと飲みやすいまさにピノ。日本にいたらぜったい飲むことはなさそう。
「猪のパイ」。パイの中身は猪のお肉、ピスタチオ。野生味ありつつ、舌触りがとっても滑らか。右のはパセリの根らしいです。うっすーい春巻きの川みたいなのに大事そうに包まれてました。全体的に、胃に優しいフレンチって感じです。
ここでパンが登場。4種類くらいから、好きなものを好きなだけ。わたしは手前のミルクパンをひとつ。たーちゃんは「ぜーんぶちょうだい♡」って言ってました。
もちろんパンも全部出来立て、ほっかほかです。ミルクパン以外はハード系。
グリューナー・ヴェルトリーナー。このレストラン、何料理屋さん?と聞かれると「フレンチ」って答えそうになるけれど、ワインがしっかりドイツ料理やさん。
おお、見た目から何が何だかわからん皿。「ロブスター&ムール貝」です。右のマカロンみたいなのが、バターナッツソースのかかった肉厚ロブスター。その上の緑と黄色のは、ミニ餃子。左の正方形のは甘いソース(なんなんだろ?)が詰められたカボチャ。ぎょうさソースもカボチャだったかも?というわけで全体的にカボチャ味にまとまった感じがしました。
ここでメインのお料理のお肉を見せてくれました。鴨。立派な棺桶に見える。間違ってないんだけど。ハーブがより、火葬感を醸し出してる。
シャルドネ。ちなみにこのレストランはドイツ人兄弟がシェフをやってます。ワインを提供してくれるのは毎回同じ方で、おそらく兄か弟でした。お料理はスタッフっぽい白人女性とタイ人がやってくれた。
「Skrei cod & Langoustine」。メニュー名にこう書いてあったんだけど、何かわかる??私はわからんかった。翻訳かけると「タイセイヨウダラと手長海老」。私に今一番取り組むべきことは、食材に関する英単語の習得だと強く思いました。ついでに料理の感想をつらつら英語でカッコよく述べれるようになりたい。まぁそれは日本語でもむずいんだけど。
というわけで、こちらはタラとエビが交互に巻かれ、その上に贅沢トリュフを重ねたものです。ソースが温かい。ベースは昆布(!)らしい。CanvasもLaudaも、美味しいけれど「海外のレストランだな〜」と感じましたが、ここは全くそんな感じがしない。奇を衒ってない優等生感。日本ぽいのかなぁ。
Nopia。多分今回で唯一のフランスワイン。ローヌ、グルナッシュ。
メインで使うナイフを選ばせてくれました。うーん、どれでもいい。レストランでお猪口選んだり、旅館で浴衣選んだり、なんなら結婚式のドレス選んだり、結構なんでも良いって思ってしまう。強い意志を持ってよく考えて決めたいのは、旅行先とレストラン、ホテル選びくらいだな。
さてメイン。鴨 or +900THBで和牛も選択可能です。鴨で良い、というより鴨が良い。皮が焦げる一歩手前くらいによく焼かれてます。バリバリで大変好み。ソースはビーツ、チェリー、コーヒーらしい。でっかいのはほうれん草を丸めたやつ、だった気がする。
デザートにまで、1皿ずつペアリングしてくれます。これは甘めなスパークリングだったような。このタイミングで発泡すんの?と思いきや、次のお皿がお口直しを兼ねる感じのスッキリ1皿だったのです。
こちら。「Sea buckthorn & Mandarin」。Sea buckthorn=サジーらしい。インスタグラマーがよく売ってるよね最近。身体に良さそう、スッキリジェラート。
ラストワイン。リンゴやはちみつみたいな甘さのリースリング。リースリングで始まり、リースリングで終わるペアリング。素敵ですね。
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ。日本語にするとさくらんぼケーキ。一気にダサいな。写真がイマイチですが、これがめっちゃ美味しかった。パリパリの濃いチョコ、酸味しっかりのベリー、下にはこっくり甘いバニラムース。タイで食べたスイーツでダントツ一番美味しい。
最後。刻印付きの「Toffifee」。Toffifeeとはドイツで売ってる市販の国民的お菓子。カントリーマウムみたいな感じでしょうか。それを、シェフの祖母がアレンジして作ったやつを元にしてるらしい。喉がカッとなるほどの甘さとアルコールを感じます。
↑が提供されるのと同時に、実際にシェフの祖母が書き記したというレシピ本を見せてもらえます。もちろん何のことかわかりません。写真撮るためのパフォーマンスですね。ちょっと楽しい。
最後の〆、コーヒーとチョコレートのタルト。優しい甘さで、幸せ時間の余韻に浸るのにぴったりです。
Sühring(ズーリング)まとめ
最高。タイに引っ越してきて、ミシュランに5店舗行きましたがレベルが全然違います。星の数だけではない差がある気がする。まじ美味かった!最高!とお伝えすると、「3〜4ヶ月に1回メニュー変えてるからまた来てね」とのことでした。しかしその頻度で行くのはまだ難しいな。もっともっともーーっと金持ちになって、年4回伺うことを目標にします。
Sühring(ズーリング)店舗情報
店名 | Sühring(ズーリング) |
営業時間 | ランチ:12:30〜13:30 ディナー:17:30〜21:30 |
定休日 | 月曜、火曜 |
予約方法 | 公式HPから (要デポジット3,000THB/名) |
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